赤星憲広氏が語るWings for Life World Runの魅力

5月5日に開催されるWing for Life World Run 2024を前に、アンバサダーを務める赤星憲広氏にWing for Life World Runの魅力や本人の思い、走り方のアドバイスなどを語ってもらいました。

Wings for Life World Runへの思い

「僕は現役時代に中心性脊髄損傷という大怪我を負った経験があります。そのときに、脊髄の損傷や病気で悩まれている方が治療方法がなくて大変な思いをされているという事実を知りました」

「脊髄損傷の治療法研究は難しいと思いますが、アンバサダーをさせていただくこと、皆さんと一緒に走ることで貢献できることをとても嬉しく思っています」

「日本人の特徴として、チャリティーへの関心はあるけれど参加方法が分からない、一歩踏み出すことが恥ずかしいという方も、きっと多いのではないでしょうか。何かひとつきっかけがあれば、やってみようかなという気持ちになれるはずです。この点でも、このイベントには大きな意義があると思います」

Wings for Life World Runの魅力

「このイベントは和気あいあいとした雰囲気で、とにかく走ることが楽しいです。しかも、ただ走るのではなく、“追いかけっこ”というユニークなコンセプトが用意されています」 

「“(専用アプリ上の)バーチャルキャッチャーカーが後ろから迫って来る中で、捕まらないようにどこまで走れるかを競う” と聞けば、普通のマラソン大会よりもなんだかワクワクしませんか?」

「とはいえ、真剣に記録を狙いに行くのも、もちろんアリです! 2023年は日本人が世界1位になりました。ファンランナーだけではなくシリアスランナーも楽しめる大会になっています」

「また、会場に来られなくても、アプリさえダウンロードすれば、どこからでも一緒にスタートできるのもポイントです。すごく参加しやすいイベントです。今年は5月5日(日)に開催されますが、GWですので、帰省する予定の方は地元の仲間や親族と思い出づくりで参加してみるのも良いかもしれません」

元盗塁王からのランニングアドバイス

「"どうしたら速く走れますか?" という質問をよくいただくので、少しだけコツを伝授したいと思います」

「走るときはどこに力を入れるべきだと思いますか? ふくらはぎや太ももを思い浮かべるかもしれませんが、足の指を使えていない方が意外と多いですね。僕は足の指で最後に蹴る力がすごく重要だと思っています。実際、高校時代も足の指を鍛えるトレーニングをしていました」

「シンプルなメニューをひとつ紹介しますと、“タオルを床に置いて、足の指で引っ張る” があります。簡単に思えるかもしれませんが、実際やってみると、慣れるまではなかなか難しいです」

「この練習で足の指を上手く使えるようになりますし、指を使えば使うほど、足の裏が強くなります。マスターできればより強い力で前に進めるようになるはずです」

楽しむことが何よりも重要

「参加して感じたのは、みんなで走るのはとても楽しいということでした。東京のアプリランイベントではレッドブル・アスリートも参加したので、トップアスリートと一緒に走れる喜びもありました」 

「何よりも、チャリティーというひとつの目的に向かって、日本だけでなく世界中の皆さんと一緒に何かをやり遂げるというのは素敵なことですし、なかなかできない経験だと思います」

「走ることに自信がなく、参加したいけれど無理なのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、歩くだけでも問題ありません」 

「是非この感覚を味わっていただきたいので、“まずは参加してみよう!” という一歩を踏み出す勇気を持ってもらえたらと思います」

赤星憲広(あかほし・のりひろ)

2000年度ドラフト4位で阪神タイガース入団。俊足を生かした全力プレーで5年連続盗塁王を獲得しプロ通算381盗塁は球団最多記録。試合中のダイビングキャッチで脊髄を損傷、同年12月にタイガースファンだけでなく多くの野球ファンに惜しまれながら現役を引退。現在は野球評論家として、メディア出演、講演などをおこなう。